赤いドレス

2017-11-12

品格。。。

ふとした時に思い出すシーンがあります。

それは小説だったか、映画のワンシーンだったのかは定かではありません。

とある国の母親と小さな息子の話。

経済的にはギリギリの生活。息子もそれを理解していた。

それでも一年に一回、素敵な一日を過ごす時がある。

それは息子の誕生日。

持っている一番のドレスを身に纏い、息子を連れて街一番のレストランへ。

そして、必ず窓際の一番いい席に通される。

おすすめのコースとソムリエが満足するワインを頼み、楽しい食事が始まる。

子供ながらに、母親の立振る舞いやドレスの着こなしにカッコよさを息子はいつも感じていた。

食事が終わると、多めのチップをテーブルに置き、さっそうと店を出る。

貧乏なのに、年1回の贅沢を共に過ごす。

お金とは、そして価値とは何なのか。

考え始めると、いつもこの朧げな記憶の中のシーンを思い出します。